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平成28年4月 校長挨拶

岡山県立新見高等学校長
岡山県立新見高等学校長 石田 均

  ようこそ、新見高校のホームページにお越しくださいました。

  校長の 石田 均(いしだ とおる) と申します。どうぞよろしくお願いいたします。 新年度は、周囲に桜が咲きほころぶ中、4月8日の始業式、入学式で、学校が実質的にスタートしました。

  本校は、平成17年に新しい新見高校として生まれ変わり、今春12期生を迎えました。「知性の錬磨」、「心の錬磨」、「体力の錬磨」、「郷土愛」を教育目標に、知徳体のバランスのとれた教育、地域に根ざし郷土を愛する心を育む教育を推し進めております。

  日頃から、地域の皆さま、中学校の皆さま、諸先輩方のご理解と一方ならぬご支援をいただいておりますこと、衷心より感謝申し上げます。

  おかげさまで、落ち着いた環境のもと、生徒はのびのびと青春を謳歌しております。本年度は、「連携」、「目標への一歩」を合い言葉に、生徒、教職員が力を合わせて努力してまいります。

  生徒が主役の新見高校でもあります。生徒たちにより、この一年にどんな名場面、感動シーンが見られるか、今から大変楽しみです。

  今年度も、このホームページを通じて昨年にも増して旬の情報をお届けしたいと考えております。 どうぞ、相も変わらぬご支援を賜りますようお願い申し上げます。



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平成28年5月 校長挨拶


  ようこそ、本校ホームページにお越しくださいました。

  新緑が次第に深緑に変わりつつあるのを、通勤途上の山々に感じるようになりました。また、本校の玄関脇にある花水木の花の薄紫色の美しさに見入っていたのもつかの間、前庭の植え込みには赤紫のサツキがのぞき、緑に映えるアクセントとなっています。

  学校は、先週で第1学期中間考査が終了し、今週から通常の授業が再開されました。この考査が、1年生にとっては、高校での授業の定着度を測る最初の定期考査となります。新しい環境にも慣れ、新たな人間関係も構築されはじめたこの頃、いい滑り出しと今後に活きるいい習慣づけを願うばかりです。

  先日、教育講演会に参加し、前向きに生きるエネルギーと新たな視点の数々を得ることができました。さすがに第一線で活躍なさっている方々には、共通してどんな境遇にも常に能動的に取り組む姿勢と目標に向けた弛まぬ一歩の積み重ねがあることを、そして今あることに感謝の気持ちを持って生きていらっしゃるのを感じます。

  最初の職員会議で教職員に伝え、始業式で生徒に話した本年度のキーワードは「一歩」です。千里の道も一歩から・・・これぞと思うこと、自ら手がけたいと思うことがあると、まずは「一歩」。勇気を持って一歩先に進めば、見えないものが見えてきたり、新たなヒントが待っているものと思います。

  この時期、各種の総会が目白押しです。本校関係でもPTA総会、役員総会があり、生徒総会も近々開催されます。前年度の活動をふまえ、新たに検討した活動が実を結ぶために協力・連携を進めていきます。

  今年度の学校経営する上で、教職員に働きかけている合い言葉は「連携」です。校地間の連携、地元の教育機関との連携、地域との連携等を、前述の「一歩」とともに推進し、本校の活性化、魅力化に努力してまいる所存です。

  どうぞよろしくお願いいたします。


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平成28年6月 校長挨拶

  ようこそ、本校ホームページにお越しくださいました。

  先週末に、気象庁から中四国地方が梅雨入りした模様だという報道がありました。この知らせを聞くたびに、日本には四季の移ろいがあること、豊かな季節感が日々の生活の一つのアクセントになっていることを感じます。

  用件だけメールで済ませることはできますが、ちょっと改まって手紙を書いたり、公の文書を作成したりする際には、その時節に合った季語を選ぶことになります。少し調べてみると一通りではなく(細かい使い分けはあるのでしょうが)、その時々で使える表現がいくつもあり、日本語の持つ言葉の奥ゆかしさ、幅の広さも再認識します。

  便利さを優先するあまり、ついつい手間暇のかかることを敬遠しがちですが、時にはいわゆるアナログの生活にも目を向け、実践したいものです。また、そういった心の余裕も持ちたいとも思います。機械化が進めば進むほど、人間が本来持ち合わせた五感や能力を発揮し、機械にない人間らしさを発揮する機会が失われていくような気がします。

  最近、とみに「AI」が話題になるようになりました。一部の高度な専門的知識を駆使し研究を積み重ねた科学者が、実用化に向け繰り返しの改良と工夫を経て開発してきたいわゆる人工知能は、多くの場面で人間の能力をはるかに超えた働きをします。瞬時に莫大なデータを分析し、その場に最適な選択肢を選んで対応してくれます。実際、AIを備えたロボットが、仕事の正確さと迅速さで、今まで人間のしていた仕事に取って代わるという話も聞きます。確かに危険を伴う箇所では、人間の代わりに処理してくれたり、動いてくれたりと頼もしい存在でもありますが・・・。

  学校現場ではICTを活用した教育で学習効果は上がっています。教育機器のデジタル化は進んでいますが、教育自体は本来手間暇をかけながら、心が通うことが必要です。 人の感情と行動は「二進法」でなく、その時々の様々な状況で判断も決断も多用化します。

  例えば、風や空気、自然の変化から天気を予想し対処を怠らない能力、機械に頼らなくても日常生活が送れる能力、相手の感情を読み取り的確に動ける能力、自然と向き合いながら豊かに生活が送れる能力・・・本来人間が持っている能力を研ぎ澄まさせ、育むのも教育なのかなと思う昨今です。

  6月1日、本校OBの橋本 孝先生に「わが故郷を思う」と題して両校地の全校生徒に対して講演をしていただきました。ご講演の中で「グリム童話の世界」に誘っていただきながら、私たちにたくさんの示唆や世界観を与えてくださいました。 「今が学びの基礎を作る、いわば根を張る時」、「学校は先生の魂と生徒の魂がぶつかり合うところ」等、心に残る言葉がたくさんありました。

  大勢の先輩に支えられていること、有り難いことです。 


平成28年6月6日 岡山県立新見高等学校長 石田 均


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平成28年7月 校長挨拶

  ようこそ、本校ホームページにお越しくださいました。

  今年は、久しぶりに梅雨らしい、雨の多い日が続きます。 玄関近くに唯一ある小さな紫陽花が、いつになく生き生きしており、色鮮やかに見えます。

 

  私事ながら、お世話になった方が入院されており、お加減がよくないとご家族から電話で伺っておりましたので、先日、お見舞いに上がりました。 ご高齢でもあり心配して参ったのですが、食事をきちんととられているためか、思いの外お元気でいらっしゃることに、ほっと胸をなでおろしました。

  しばらく前に連絡をいただきながらも、県外であるのと目の前の業務に追われて一区切りつけられなかったのとで、すぐにお見舞いに行くことができませんでした。 「百聞は一見に如かず」・・・お邪魔してよかったと思いました。正直、電話の言葉から想像するのと、実際に自分の目で確かめるのとでは、大違いでした。

 

  「百聞は一見に如かず」といえば・・・ 岡山県の、とある会議の委員さんたち20名余りが、先月末に学校視察に来られました。 ここで見聞された内容を今後の検討の参考にされるのが視察の目的とのことでした。

  一通り、学校の現状と今後の課題について説明させていただいた後に、南北両校地の施設・設備、さらには授業を案内させていただきました。 両校地において、生徒が学校生活を送っている様子を直に見ていただく中で、生徒たちに温かくお声がけもいただきました。 授業中、委員の皆さんの質問に生徒がお答えする場面もありました。

  この日の視察のおかげで、本校生徒に対し、「新規に求人票を出したい」と、ある委員の方から言っていただいたのは望外の喜びでした。 情報過多の時代、調べればいくつも資料が探せたり、人伝に聞いた話から様子を察知することも、ある程度可能な現在ですが、やはり実際に現地に赴くことで、パンフレットや資料にはない生の様子を直接肌で感じていただけたのは、文字通り「百聞は一見に如かず」・・・

  今回、ご訪問いただくことで、生徒の素直さ、直向きさとともに今後の将来性を感じ取っていただければ、幸いです。 学校としてこのような機会を頂戴したことを、何より有難いことだと感謝いたしております。

  説明の途中で「地元の子は地元で育てる」という言葉を何度か使わせていただきました。このフレーズは、ここ何年にもわたって使ってきた言葉です。知・徳・体のバランスのとれた教育を目指す本校ですが、小中高と12年間、郷土愛を育くむこの地域の土壌において、生徒たちが保護者や地域の方々から愛情たっぷりに育てられていることに改めて敬意を払う次第です。生徒は地域の「宝」です。

  締めくくりに、本校は、@地域にとって欠かせないこと、A地域の活性化の核とならなければならないことを強調させていただきました。 委員の皆さんがそれぞれ、笑顔で学校を後にされたのが印象的でした。


平成28年7月5日 岡山県立新見高等学校長 石田 均


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平成28年8月 校長挨拶

  ようこそ、本校ホームページにお越しくださいました。

  夏休みに入ったとはいえ、生徒も教職員もこの時期ならではの催しに、 猛暑にもめげず懸命に取り組んでいます。

  普通科では、先月末、1,2年生がジョブシャドウイングで市内の官公庁、 福祉施設、病院、駅、教育機関等を訪問させていただき、 将来に向けて見聞を深め、貴重な経験をさせていただきました。 関係者の皆様にはこの場をお借りして御礼申し上げます。 また、3年生は、7月までの補習授業に加えて、 今日から自らの進路目標と自分自身に向き合っての強化学習会に参加し、 実力養成に励んでいます。

  一方、専門学科では、卒業後の就職を念頭に、 希望した事業所でのインターンシップを通じて、 学校では得られない体験作業や企業の生の雰囲気等を 肌で感じさせていただく機会をいただいておりますことに感謝申し上げます。 参加した生徒には、 今後の学校生活に新たな目標と将来に向けた確固とした心構えを持ってくれることと期待しております。

  先週は、平成28年度のオープンスクールが、 北校地では27日に、南校地では29日に開催され、 新見市内の中学生をはじめ多くの方々に来校していただきました。 生徒が主体となって企画と当日の運営をさせていただきました。 本校を一層身近なものとして知っていただき、 本校に興味と関心を持って志願をしていただく機会となれば幸いです。

  この1学期は、オープンスクールのみならず、行政関係、 教育関係の方や県内の事業主の方々に学校に実際に足を運んでいただきました。 その都度、挨拶と素直な生徒の取り組みの様子にお誉めのお言葉を頂戴しました。 生徒たちのありのままを見ていただいてのご感想ですが、 これらは一朝一夕に身につくものでなく、 これまで地域やご家庭でご指導いただいてきた賜です。 この地域の教育力に改めて敬意を表する次第です。

  校歌に、 「朝(あした)夕べに 青雲の 黒髪山を 戴きて この学び舎に 集いたり 志みな うるわしく 友愛の手を 繋ぎて行かむ 」 とあります。

  暑い夏、友と協力しながら、 生徒たちは来る2学期の行事に向けて助走を始めています。 9月の第1週には南校地で新高祭「文化の部(黒髪祭:普通科文化祭)」(9月4日一般公開)、 「体育の部(両校地合同体育祭)」(9月6日開催)があります。 お時間がおありでしたら、どうぞお越しいただき、 生徒たちの生き生きとした姿をご堪能ください。

  猛暑が続きます。皆様方、どうぞお身体をご自愛くださいませ。


平成28年8月1日 岡山県立新見高等学校長 石田 均


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平成28年9月 校長挨拶

  ようこそ、本校ホームページにお越しくださいました。

  ひっきりなしの賑やかな蝉の鳴き声から、 すずやかな秋の虫の音にバトンが渡された感のある今日この頃です。 5月に田植えをした北校地が管理する「千丸」と「下熊谷」にある田んぼの稲穂も、 頭を垂れ、色づきを増し、まもなく収穫の時を迎えます。

  北校地は、今日が2学期の始業式。 南校地は一足先に先月25日に始業式を終えました。 ホップ、ステップ、ジャンプ・・・2学期はステップの学期であり、 3学期に大きくジャンプするために、助走をつけ、ここ一番に力を貯める時でもあります。

  この学期には新高祭文化の部(南9/3、9/4開催)、 新高祭体育の部(南北合同 9/6開催)をはじめ、 行事が目白押しです。 新高祭では、生徒一人ひとりが、 はち切れる若さを爆発させながら、 部門別最優秀や総合優勝を目指し、燃え上がります。 生徒の、生徒による、 生徒のための最大の学校行事である今年の新高祭のテーマは 「The Sky is the limit 〜無限の可能性〜」です。 多くの方々にご来場いただき、 生徒の晴れ舞台にご声援をいただければ幸いです。 生徒諸君には、自らの可能性を信じ、持てる力を出し切って、 大いに青春を謳歌してもらいたいものです。

  秋には、「スポーツの・・・ 」、 「読書の・・・」、「食欲の・・・」と、 いくつもの形容詞がつけられます。 それほど、秋は様々なことに挑戦することで成果が望めたり、 取り組むのにふさわしい季節なのでしょう。 これからを、それぞれの輝かしい明日に向けて、大いに力を養い、 自信をつける時にしてもらいたいものです。

  今月から、このホームページも装いを新たにし、 より見やすいページとなるよう工夫を重ねました。 今までにも増してご愛顧のほど、よろしくお願いいたします。


平成28年9月1日 岡山県立新見高等学校長 石田 均


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平成28年10月 校長挨拶

  ようこそ、本校ホームページにお越しくださいました。

  10日ほど前、何やらかぐわしい香りが日の暮れた駐車場に漂っていました。 翌朝、辺りを見渡すと、 今年も橙色の小さい花弁が寄り添うようにたわわに咲いているのが判り、 においの源を確認することができました。 今年は雨の日が多く、この花の香りがいつもより短いのではと心配します。 これから錦秋を迎えますが、ミカン、柿・・・と橙色が緑色によく映えます。

  9月の始めに南校地で新高祭文化の部が開催されました。 展示にバザー、部や委員会による日頃の活動の披露等ありました。 それらの中でも圧巻は、各クラスが熱演を繰り広げるステージ発表でした。 成績を発表しましたが、今年も3年生が上位を独占(昨年度もそうでした)しました。 内容といい、迫真の演技といい、衣装や舞台背景等も含めて、 やはり3年生の完成度は非常に高く、 30分という上演時間ながら観客の心を揺り動かすに十分な劇の連続でした。

  真夏のうだる暑さにもめげず、補習後の限られた期間と時間の中、 よくもここまでの劇が披露できたものだと感心します。 伝統とは伝えるものであると同時に伝わっていくものでもあると認識しました。 2年生が、1年間を経て、 前年の3年と遜色ない高い水準を受け継いだままの劇が演じられるのは、 先輩が良きお手本となり、後輩達の目や耳を肥やし、 感性という目に見えない襞(ひだ)にも文化の種が知らず知らずのうちに芽生えて伝わっていくからなのでしょう。

  9月6日には、今年で4回目となる南北両校地が一緒になっての新高祭体育の部が開催されました。 今年から曜日に関係なく9月6日の開催となります。 平日とはいえ、今年も保護者、卒業生、地域の方々が多数ご来場なさり、 閉会式までご観覧いただきました。この場を借りて感謝申し上げます。

  6チームに分かれての競技でしたが、 最後まで結果の行方がわからないほど伯仲した体育祭となりました。 年々取組に対する両校地の意気込みや盛り上がりが増している気がしています。 ここでも積み重ねが伝統に繋がっていくことを認識いたしました。

  新高祭の成功の陰には表出していない多くの関係者の地道な努力と貢献があります。 とかく、外見(花もそうですが)だけに注目が集まりがちですが、 五感を働かせて多面的にその存在に心を配ることを忘れてはならないと思います。 これは教育にも通じることと常々思っています。

  これから学校では、春から、 いやそれ以前からも時間をかけて取り組んできたことの成果が問われる事柄がいくつもあります。 実りの秋に向けて収穫の多からんことを願うばかりです。


平成28年10月3日 岡山県立新見高等学校長 石田 均


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平成28年11月 校長挨拶

  ようこそ、本校ホームページにお越しくださいました。

  先月から今月にかけて、各地で秋祭りやら収穫祭やら、この時期ならではの催しが目白押しです。また今は、文化の秋、芸術の秋真っ盛りでもあります。

  明後日は国民の祝日「文化の日」ですが、北校地新高祭文化の部が開催されます。 多くの方々においでいただき、生徒たちの日頃の学習やこの日のために準備してきたものの数々をご覧いただき、激励のお声がけをいただけると幸いです。

  さて、先日、とある美術館へ著名な画家の展覧会に行ってきました。 日曜日であったのと、有名な画家の作品展だったのとで、大勢の方が来場されていました。 気に入った作品はじっくり自分のペースで鑑賞したいものですが、一人で渋滞を起こすわけにはいかず、流れに乗って歩を進めました。 展示作品を3分の2ほど見終えた頃でしょうか、列の密度がさほどでもなくなり、連れの者が、「少し離れて見たら、やっぱりすごいわ!」と耳打ちしてきました。

  私も少し後ずさりして改めて見ると・・・「なるほど、ほんまじゃなあ!」・・・

  美術館のお計らいからでしょう、手が届くほどの距離で直に作品が鑑賞できる状態になっていました。 色の重なり具合やデッサンをした跡がよく見え、学校の授業で水彩画しか描いたことのない私は、ある意味で親しみやすさを覚えました。

  前の人に続き、後の人たちの迷惑にならないように、次から次へ順路通りに進んでいきましたが、もう一度見直してみたくなり、途中で引き返し、今度は角度を変えて鑑賞し直しました。 展示のすべてが水彩画で、さまざまな草木や花が描かれた作品でしたが、間近で見ていたときは、正直なところ、「(大変失礼ながら)素人っぽいなあ」という印象でした。ところが、距離を置いてみると、「さすが○○さんの絵はすごいわ。こんな絵はとても描けんわ。」という感じでした。 何しろ、陰影、奥行き、背景と主題とのコントラスト、そしてそれぞれの植物の持つ特徴が水彩画で見事に描写されていました。

  筆を加えては、作品から距離を取り、何度も何度も確認しながら完成までの作業を積み重ねられたのを考えると、鑑賞のためにはある程度の距離が必要なのは当たりまえでもあります。 作品はその大きさ等に合わせて適度な距離を置くことを心得ていたつもりですが・・・今回あらためて忘れ物に気づいたと同時に、芸術の魅力と奥深さも認識しました。 物事は一面でとらえるのでなく多面的に、しかも距離をはかりながら見て感じることが大事であることも再認識しました。

  教育にも共通部分があるように感じます。 生徒はそれぞれ、3年間で成長していきます。 各人がそれぞれのペースで、それぞれの場面から学んだものを吸収しながら、次のステップに進んでいきます。 私たち教職員は、拙速に至らぬよう、空間という「間」と、時間という「間」を上手にはかりながら、お預りしている生徒を教え育んでいくとともに、私たち自身もそれぞれ成長していかなければならないと思う秋の一日です。


平成28年11月1日 岡山県立新見高等学校長 石田 均


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平成28年12月 校長挨拶

  ようこそ、本校ホームページにお越しくださいました。

  早いもので、もう師走です。 年とともに1年の経つのが早くなる気がしますが、いかがでしょうか。

  先日、お世話になっている方々にと、お歳暮を買い求めに行きました。 定番の商品が並ぶ中、流行もあるのでしょう、少しずつ新しい品物が増えるのは嬉しいことです。 贈る側、贈られる側はもちろん、最近では社会情勢を反映しての気配りがなされるようになりました。 一昔前までは、それぞれの品物が包装紙にくるまれて届けられましたが、簡易包装も目にするようになりました。

  包装といえば、我が家に届く朝刊には、ビニールがすっぽり被せられて届く日があります。 毎朝玄関のポストまで届けていただくのも大変かと思いますが、新聞一部一部を薄いビニールに入れる手間も大変だろうな、といつも思います。 おかげで、紙面は濡れておらず乾いた状態でページをめくることができます。 大雨の日はもちろんですが、霧雨が降るか降らないかという日にも新聞はレインコートを身にまとっています。

  私は、大学時代、ほんの短期間でしたが、新聞配達をした経験があります。 新雪の中、新聞配達する際、自分の自転車が新しい轍を作っているのを時折確認しながらペダルをこぐ時は、寒さというより、何かしら清新なものを感じ、一種の興奮も覚えました。 その反面、新聞配達で一番つらかったのは、雨の日でした。合羽を着ているためか、前方は見えにくい上、手元を濡らしているので、紙面が濡れないように一層気を遣いました。 時として少し濡れたままの状態でお届けした時は、何かしら後ろめたい気がしたものでした。 その意味からも、一手間かけることが配達する側にも、読者側にも有効であるなと、納得し、感謝もします。

  デパートで、雨の日、何のお願いをしなくても紙袋にビニールをかけてさりげなく手渡してくださる心遣い、お土産を買った時、後で別々に渡せるようにと、必要数だけ小袋を紙袋に一緒に入れてくださる心遣い、いずれも日本の「お・も・て・な・し」の文化だと思います。 確かに、エコの観点からは、資源の無駄遣いでしょうが、大事にしたい文化のようにも思います。

  新見高校は、地域の方々のご理解とご支援があって今日に至っています。 日頃からの感謝の印として、また、学習活動の実践の機会とするために、地域貢献の意味も込めて、小学校との各種の交流事業、公共施設での花植交流、地域で開催する行事への参加、学習支援活動、清掃奉仕活動・・・等々、外部の方々と様々な場面で交流させていただいています。 生徒たちは異年齢の方々とコミュニケーションを取らせていただくことで大変勉強になっています。

  先月3日は北校地文化の部で大勢の方々にもご来校いただき有難うございました。 生徒の「おもてなし」はいかがだったでしょうか。 「おもてなしの心」を磨くことで学校生活だけではつけにくい社会性を身につけることに繋がっていくのではと期待します。 お気づきを是非お伝えいただき、さらに成長させていきたいと存じます。 今後ともよろしくお願いいたします。

  南校地の生徒は受験に向けてエンジンがかかっています。 来春、一人ひとりの生徒が笑顔で「春」を迎えられることを祈っています。


平成28年12月1日 岡山県立新見高等学校長 石田 均


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平成29年1月 校長挨拶

北校地の玄関前の坂道の壁面には、生物生産科が丹精込めて育てた葉ボタンが、今年の干支「酉」をデザインして装飾されています。

  ようこそ、本校ホームページにお越しくださいました。

  新年、明けましておめでとうございます。

  旧年中は、本校教育に温かいご支援を賜りましたことに対しまして深く感謝申し上げます。

  昨年9月にこのホームページを少しリニューアルいたしました。 その後、「アクセスしやすくなったよ」とか、この拙文に対しても「見ているよ」とお声がけをいただく声が増えました。 有難いことです。本年もご愛顧のほどよろしくお願い申し上げます。

  お金を出せば、体裁のいいもの、便利な物が何でも手に入る世の中にあって、やはり人の心を打ったり、心に届くのは 手作り かな、と思います。 大量生産された物、既製品にも、もちろん一定水準以上の満足は得られるのですが、それ以上には響くものがない気がします。

  心のこもった手紙文はもちろんですが、年賀状でも、印刷文に「お元気ですか」の手書きがひと言加えられるだけで、 形式に終わらない相手への気遣いを感じ取ることができます。 印刷文だけでも用は足せますが、どことなく物足りなさを感じます。

  先日、図書館の司書を担当しているKさんが、厚紙を再利用して左右対称ながら正五角形でない、 同じ大きさの五角形を何枚も何枚も切りそろえ、一枚一枚上部にパンチで穴を開けていました。 そして、次の工程では、穴にカラフルなひもを通して結んでいました・・・ それらを見て、聞くまでもなく、その正体は「ははん。」と察知できました。 図書館にやってくる生徒たちに先輩へのメッセージを一枚ずつ書いてもらうのだそうです。 これは、Kさんの自発的な思いつきから始めたとのこと。単なる思いつきではなく、 思いやりから生まれたんだ、と端で見ながらも、その気遣いに何か温かいものを感じました。

  今週末は、いよいよ大学入試センター試験です。 今月23日からは国公立大学2次試験の出願受付が開始です。 私立大の一般入試と併せて、文字通りの入試本番を迎えますが、それを前に、南校地体育館では、毎年恒例となっている行事が行われました。 1,2年生から受験生である3年生にエールが送られ、それとともに「頑張ってください」の気持ちのこもった旗が手渡されました。

  行事があるごとに、生徒が心を一つにして目標に向かって力を尽くす・・・新見高校のよき伝統です。

  これまで蓄積した力が最大限発揮され、望み通りの結果を一人ひとりが勝ち取ることを心から願います。

  今年が皆さまがたにとって、幸多い年となりますようお祈り申し上げます。


平成29年1月10日 岡山県立新見高等学校長 石田 均


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平成29年2月 校長挨拶

  ようこそ、本校ホームページにお越しくださいました。

  まもなく暦の上では「春」。一昨日のニュースでは、季節の話題としてロウバイが取り上げられていました。 春の足音が聞こえてきそうです。木漏れ日の優しい暖かさにも、春が間近なのを感じます。

  先日、教育セミナーが南でありました。 レンタカーのラジオをつけるなり、「明けましておめでとうございます。 今日は旧暦の元日です。・・・おめでたいことに今年は1月に2回もお正月があります・・・。」という声が流れてきました。 ラジオからは何度も「旧暦の1月1日で・・・」という話題。日中の気温の24度といい、日差しの強さといい、「ずいぶん、岡山とは違うなあ」と実感しました。 日本で一番早い「さくら祭が開催!」というニュースに誘われて、翌日あてもなくその会場の方へ車を走らせました。 会場周辺まで来ると、ソメイヨシノとは品種の違う、濃いピンクの八重のサクラが坂道の両側で迎えてくれました。 依然として厳しい寒さが続く状況ですが、これから、ロウバイからバトンタッチされて紅白の梅の花がふくよかな香りを運んでくれます。 その後、いよいよお花見です。セミナーはさることながら、ひと足早い「正月のサクラ」に何か得をした思いがしました。

  梅と言えば、「塩梅」という言葉があります。 料理の味を左右するのは、「塩加減」ということをよく耳にします。 ちなみに、備中地方の方言には、「しおがかれー」とか「しおーをからす」という言葉があります。 「しおがかれー」とは「わんぱく」の意味ですが、塩の加減と何らかの関係があるのでしょうか。

  ところで。 徳川家康が、ある日、側に仕える阿茶の局に、「この世で一番うまいものは何か?」と尋ねると、局は、「それは塩です。山海の珍味も塩の味付け次第。 また、一番まずいものも塩です。どんなにうまいものでも塩味が過ぎると食べられなくなります。」と答えたと言います。 塩はさじ加減ひとつで、他のものの味を引き出す、指導者もまた、家臣の心を巧みにとらえ能力を引き出すことが肝心、ということでしょう。

  私たちは、生徒という大切な「宝」を3年間お預かりしています。 各校の教育ビジョンに基づき、毎年毎年、方針や目標を立てて、教え、育んでいきます。 年度末を控え、1年間の、または3年間の結果が出始める頃となりました。 これまでの取り組みを振り返り、新たな展望に向けても対策を検討していかなければなりません。 常に足下を見ながらも、何歩も先を見据え、今できることを一つずつ遂行していく覚悟です。

  世の中には、すぐに結果が出るものばかりではありません。 教育もその一つです。 私たちは、生徒と関わる中で、情熱や拙速に走ることなく、将来有為な人間を育てるための気概を持って着実に誠実に対応していくことが求められます。

  私たちは、日頃から教え導く「塩梅」に心して、自らも磨く努力をしながら、自信を持って日々の業務に当たらねばと思います。


平成29年2月1日 岡山県立新見高等学校長 石田 均


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平成29年3月 校長挨拶

  ようこそ、本校ホームページにお越しくださいました。

今日から弥生。県北にも梅や沈丁花の香が漂い、散策が一層楽しくなる季節となりました。

  数日前、久しぶりの陽気に誘われて、草むしりをしました。柔らかな光の中で作業は進んだものの、油断は禁物でした。無防備な顔は後でひりひり。優しいと思っていた日差しは、案外強く、冬から春への移ろいを身をもって感じた次第です。

  さて、本日、卒業証書授与式が挙行されました。北校地99名、南校地92名の併せて191名は、通い慣れた学舎を思い出をいっぱい心のアルバムに詰めて、巣立っていきました。

  卒業式のクライマックスはなんと言っても、在校生代表による送辞と卒業生代表による答辞、そして校歌斉唱です。それぞれの言葉には多くの人々の思いが込められており、出席者の心に届くものとなりました。今年も厳粛な雰囲気の中、クライマックスからフィナーレへと式は進行していきました。

  これまで、担任としても何度も卒業式に参加しました。今は立場が異なりますが、ぴーんと張り詰めた空気の中、味わう感動は、今も昔も変わりありません。それぞれに成長した姿に様々な感慨が脳裏をかすめます。年を重ねても、卒業生のすがすがしい、りんとした姿、時折見せる感激の様子に、こちらも心を動かされます。何かと多忙な毎日ですが、この日ばかりは、感動とともに教職にあることに誇りと感謝の念を抱きます。

  まもなく、国公立大学前期日程の合格者の発表があります。そして、中期日程、後期日程と受験生には気の抜けない日々が続きます。

  私の学生時代は合格発表は、現地に合格発表を見に行くか、電報による知らせを待つのみでした。合格電報の定番は、「サクラサク」でした。今では、多くの大学で合格者の受験番号が配信されており、隔絶の感があります。

  これまで努力した人、一人ひとりに「サクラサク」の春の便りが届くことを祈るばかりです。


平成29年3月1日 岡山県立新見高等学校長 石田 均